
院長:柴田お気軽にご相談ください!

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毎朝、起き上がるたびに顎が重い——そんな朝を、もう何ヶ月も繰り返していませんか。
マウスピースをつくってもらった。ストレッチも試した。それでも、朝になると顎がこわばっている。「もう慣れるしかないのかな」と、半ばあきらめかけている方もいるかもしれません。
実は、その原因のひとつとして多くの方が見落としているのが、毎晩使う「枕」や「寝具」との関係なんです。1日の3分の1を占める睡眠中に、顎にどんな力がかかっているか——一度立ち止まって考えてみてほしいのです。
今回は、顎関節症でお悩みの方に向けて、寝具と顎の関係を整体師の視点からわかりやすくお伝えします。
からだ回復センター京都城陽整体院の院長・柴田孝史です。臨床経験20年以上の整体師として、顎関節症のお悩みを多くの方からお聞きしてきました。枕選びで迷っている方、寝具を変えようか検討している方のヒントになれば嬉しいです。


「枕を変えたら朝が楽になった」という方もおられますし、「変えても全然変わらなかった」という方もおられます。今日はそのあたりも正直にお伝えしながら、なぜ変わらないのかという原因の考え方までお話しします
「枕と顎、どう関係があるの?」と感じる方もいるかもしれません。まずここを理解することが、寝具選びの大前提になります。顎関節はとても繊細な関節で、わずかな位置のずれにも影響を受けやすい構造をしています。
仮に7時間の睡眠を365日続けたとすると、年間で約2,555時間、同じ寝具と向き合い続けていることになります。枕ひとつの「合う・合わない」が、これだけの時間を毎年積み重ねていると考えると、その影響の大きさがイメージしやすくなりませんか。
枕の高さが変わると、首(頸椎)のカーブが変わります。首のカーブが変わると、顎の位置も変わります。この「枕の高さ→頸椎のカーブ→顎の位置」という3点の連動が、寝具と顎関節症の関係を考えるうえで最も大切なポイントです。
寝姿勢そのものについて詳しく知りたい方は、朝の顎の痛みと寝姿勢の関係も合わせてご覧ください。今回の記事では、寝具の「選び方」に絞って解説していきます。


今使っている寝具を、一度振り返ってみてください。知らず知らずのうちに顎への負担を増やしてしまっている寝具には、いくつか共通した特徴があります。「自分は大丈夫かな」とチェックしながら読んでみてください。


高い枕は「安定感がある」と感じる方も多いのですが、顎関節症の方には要注意です。頭が前方に押し出される形になり、顎が前に出た状態で長時間過ごすことになります。顎関節への前方の圧が高まり、食いしばりや歯ぎしりが起こりやすい状態をつくりやすいのです。
反対に低すぎる枕も問題です。首が後ろに反りすぎた状態になり、顎まわりの筋肉(咬筋や側頭筋)が緊張したまま朝を迎えることになります。「薄い枕が好き」という方ほど、首から顎への慢性的な疲労が積み重なっているケースがあります。
低反発素材はフィット感が高い反面、頭が沈み込んで寝返りが打ちにくくなります。同じ向きで長時間過ごすことになり、片側の顎関節だけに圧力がかかり続けるリスクがあります。「包み込まれる感じが好き」という方は特に意識してみてください。
横向きで寝ることが多い方にとって、マットレスの柔らかさは顎への圧迫に直結します。体全体が沈み込むと肩の位置が下がり、首から顎への負担が増します。寝返りも打ちにくくなるため、同じ側の顎が圧迫される時間が長くなりがちです。
日常のセルフケアで「やっていいこと・ダメなこと」を整理したい方は、顎関節症のセルフケアも合わせてご覧ください。


ここからが本題です。「何を基準に選べばいいの?」という疑問に、整体師の立場からできるだけ具体的にお答えします。お店でいくつも試して迷ってしまった経験がある方にも、判断の軸として使っていただければと思います。
枕の理想の高さとは、立ったときの首の自然なカーブを、横になった状態でも保てる高さのことです。仰向けで寝たとき、顎が引けすぎず、反り返りすぎない「ちょうどいい」位置に頭が置かれることが大切です。横向きで寝る場合は肩幅の厚みが加わるため、仰向け用より少し高めが目安になります。
以下に、寝姿勢別の高さの目安をまとめました。
| 寝姿勢 | 高さの目安 | チェックポイント |
|---|---|---|
| 仰向け | 低め〜普通(3〜5cm程度) | 顎の力が自然と抜けているか |
| 横向き | やや高め(肩幅に合わせる) | 首が横に傾いていないか |
片側の顎に圧力をかけ続けないためにも、寝返りがスムーズに打てる素材かどうかを意識してください。素材ごとの特徴を以下にまとめました。
| 素材 | 特徴 | 顎関節症との相性 |
|---|---|---|
| 高反発ウレタン | 弾力があり寝返りしやすい | ◎ おすすめ |
| 低反発(形状記憶) | フィット感が高いが沈み込む | △ 注意が必要 |
| そば殻 | 中材の量を調整して高さを変えられる | 〇調整次第で◎ |
| ファイバー(洗える素材) | 通気性が高く清潔に保てる | 〇 比較的おすすめ |
| 羽毛・綿 | 柔らかく沈みやすい | △ 状態による |
枕の形状には大きく3タイプあります。フラット型はシンプルで高さの調整がしやすく、仰向け寝がメインの方に向いています。中央くぼみ型は後頭部が安定しやすく、寝返りのたびに頭の位置がずれにくい設計です。横向き対応型は肩から首にかけてのサポートが特徴で、横向きが多い方に向いています。
どの形でも共通の判断基準は「首の下の隙間を自然に埋めてくれるか」です。仰向けで首の下に手を入れたとき、隙間なく支えられている感覚があるかどうかが、お店で試すときの目安になります。
寝具専門店で体の計測を受けて作るオーダーメイド枕は、自分の体型・首の長さ・肩幅に合わせられるという点でメリットがあります。「市販品をいくつ試しても合わない」という方には、選択肢のひとつです。ただし、体の構造的なアンバランスが残ったままでは、オーダーメイド枕でも変化を感じにくいことがあります。枕はあくまで環境を整えるもの。その点については後ほど詳しくお伝えします。


新しい枕を買う前に、まずはバスタオルで自分に合う高さを確かめてみてください。バスタオルを横長に3〜4つ折りにして首の下に当て、仰向けで寝てみます。顎の力が自然と抜け、呼吸がしやすい厚みを探してください。ちょうどいい厚みが見つかれば、それがあなたにとっての目安の高さです。タオルを1枚ずつ増減して微調整できるので、費用をかけずに今夜から試せます。
「寝具」と聞いたとき、枕だけを気にする方が多いのですが、マットレスや敷布団も顎への負担に深く関わっています。枕と合わせてセットで考えていただきたい部分です。ここを見直すことで朝の状態が変わる方も少なくありません。
柔らかすぎるマットレスは体が沈み込み、寝返りが打ちにくくなります。同じ姿勢が長時間続いて顎への偏った圧力が生まれます。反対に硬すぎると体の接地面に圧力が集中し、横向き寝のときに顎への圧迫が強まりやすいです。「体が沈み込まず、自然に寝返りが打てる」硬さが、顎への負担を最小限にする基準になります。
厚みがある分だけマットレスのほうが体圧分散に優れているケースが多いです。薄い敷布団は床の硬さがダイレクトに伝わりやすく、横向き寝の場合に顎が圧迫されやすくなることがあります。今お使いの敷布団がへたってきていたり、薄さを感じていたりするなら、見直しのタイミングかもしれません。
同じ枕でも、敷布団のうえで使う場合とベッドマットレスのうえで使う場合では感覚が変わることがあります。引っ越しや寝具の変更をしたタイミングで顎の症状が出始めた方は、この組み合わせの変化が影響している可能性があります。寝具をひとつ変えたら、枕の高さも合わせて見直してみてください。
ここが、今回の記事で最もお伝えしたいところです。
寝具を変えることで、毎晩の負担を少しでも減らせる場合があります。ただ、枕を変えることで根本的に顎関節症が改善するかというと、残念ながらそうではないケースのほうがずっと多いのです。
枕はあくまで「環境を整えるもの」です。症状の原因そのものに働きかけるものではありません。顎関節症の背景には、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。
骨盤や背骨のゆがみが首の位置をずらし、顎への余計な負担を生み続けていることがあります。また、ストレスや緊張から来る食いしばり・歯ぎしりという「内側からの力」も、顎を日々消耗させています。自律神経の乱れが筋肉の緊張を慢性化させているケースも少なくありません。
「枕も変えたこともある、いろいろ試した、でも朝になると顎が痛い」——当院にいらっしゃる方の多くが、そういった状況でたどり着いてくださいます。そういった方に共通しているのが、首や背骨の構造的なアンバランスが、顎への負担を毎晩生み続けているという状態です。
骨盤が傾けば背骨が歪み、背骨が歪めば首の位置が変わり、首の位置が変われば顎にも影響が出ることがあります。この連鎖を整えていくことが、改善のひとつの鍵になると考えています。
ストレスと顎関節症の関係についてはこちらで、食いしばりとの関係はこちらで、緊張との関係はこちらでそれぞれ詳しく解説しています。自律神経との関わりが気になる方は、顎関節症と自律神経の関係もあわせてどうぞ。


寝具の見直しと整体を組み合わせることが、改善への大きな一歩になります。
枕やマットレスを整えることで、毎晩の負担を減らすことはできます。ただ、それだけでは届かない部分があります。骨盤・背骨・頸椎のバランスを整えることで、顎にかかり続けている余計な負担を減らしていく——そういったアプローチが、整体の得意とするところです。
整体といっても、強くひねったり押したりするものばかりではありません。全身のバランスをみながら、やさしく体に触れて整えていくスタイルの施術も多くあります。「整体は怖そう」と感じていた方も、一度相談してみると印象が変わることがあります。
顎関節症でお悩みの方は、ぜひお近くの整体院に相談してみてください。その際、「顎だけでなく全身のバランスをみてもらえるか」を確認してみると、自分に合った院を見つけやすくなります。
顎関節症と寝具についてよくいただくご質問をまとめました。「自分と同じ疑問だ」と感じるものがあれば、ぜひ参考にしてください。
毎晩の負担を減らすという意味では、枕を見直すことに価値はあります。ただ、枕はあくまで環境を整えるもの。根本的な原因が骨盤・背骨・食いしばりにある場合は、枕を変えるだけでは変化が出にくいのが現実です。なぜ顎に負担がかかっているのかを確認することが、改善への近道です。
抱き枕を活用してみてください。体が安定することで、顎への圧力が分散されやすくなります。また左右を定期的に変える意識を持つだけでも、片側への偏りを減らせます。体のバランスが整ってくると、仰向けでも自然に眠れるようになっていく方が多いです。
市販品で合うものが見つからない方には、試してみる価値があります。ただし、体の構造的なアンバランスがある場合は、オーダーメイド枕でも変化を感じにくいことがあります。枕と合わせて体のバランスを整えることが、より効果的です。
今お使いのものが明らかにへたっていたり、寝返りが打ちにくかったりするなら、そちらを優先するのが自然です。どちらも気になるなら、まず枕から試してみるのがおすすめです。費用の負担が少なく、今夜からタオルで高さを試すだけでも始められます。
顎の違和感や朝の痛みって、なんとなく「そのうち治るだろう」と後回しにしてしまいがちですよね。でも、毎晩の積み重ねが症状を長引かせていることは、決して珍しくありません。
いろいろ試してみたけれど、なかなか変わらない。そういった経験を重ねてきた方ほど、「どこに行っても同じかな」とあきらめてしまいがちです。でも、そのあきらめはまだ早いです。
整体を続ける中で「朝、起き上がったときの顎の重さがなくなってきた」と感じてくださる方もいます。もちろん症状の深さや期間によって経過はさまざまですが、「こんなに変わるんだ」と感じていただけることは少なくありません。
からだ全体のバランスを整えることで、朝の顎の状態が変わる方がいます。枕のこと、寝方のこと、体のこと、些細なことでも、まず話しかけてもらえると嬉しいです。一人で抱え込まずに、一緒に考えましょう。
気になったときが、動くタイミングです。「まず話だけ聞いてみたい」という気持ちで十分ですので、お気軽にご連絡ください。
当院にいらっしゃった方から、こんなお声をいただいています。
マウスピースを使用していても、朝起きるとアゴや肩のつらさがありましたが、施術を受ける中で以前より気になりにくくなりました。30代/女性/城陽市
※個人の感想です。効果には個人差があります。
症状別ページでは、医療機関との役割の違いや当院の考え方、実際のご相談例なども紹介しています。「もしかしたら自分のことかもしれない」と感じる部分があれば、無理のない範囲で読んでみてください。


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からだ回復センター京都城陽整体院
院長 柴田 孝史(整体師・管理栄養士)
臨床の現場で、自律神経の乱れや慢性的な不調に悩む方のご相談を多く受けてきました。
体の外側(姿勢・緊張・動き)だけでなく、体の内側(美味しく食べながら体を支える食事や生活習慣)にも目を向けながら、無理のないサポートを大切にしています。
からだ回復センター京都城陽整体院には、城陽市・宇治市・京田辺市を中心に、京都府南部にお住まいの方が多く来院されています。
病院の検査では大きな異常が見つからなかったものの、不調が続いて不安を感じている方や、からだ全体を整えながら改善を目指したいとお考えの方からご相談をいただくことが多い整体院です。
アクセス・通いやすさについて
※京都市内や奈良県からお越しの方もいらっしゃいます。対応エリア外にお住まいの方も、どうぞお気軽にご相談ください。