
院長:柴田お気軽にご相談ください!

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こんにちは。パニック障害による不安や動悸が続くと、「毎日の食事で気をつけられることはないだろうか」と考えることがありますよね。
パニック障害で感じる体調の波は、食事だけで解決するものではありません。ただ、何を食べて、何を飲み、どのようなリズムで食事をしているかは、日々の体調に関わる大切な土台です。
わたしは管理栄養士であり、整体師として日々、体の緊張や姿勢、生活習慣についてお話をうかがっています。食事の内容や食べる時間、空腹の時間の長さを見直すことは、毎日を健やかに過ごすための基本の一つです。
食事は、毎日の体をつくる基本です。特別な食品だけに頼るのではなく、主食・主菜・副菜をできる範囲でそろえ、無理なく続けられる食べ方を見つけていくことが大切です。この記事では、栄養素や食品との付き合い方、食事のリズムを整えるためのヒントをお伝えします。
監修・執筆:柴田 孝史(整体師・管理栄養士/からだ回復センター京都城陽整体院 院長)


食事を完璧に変えようとせず まずは毎日続けられる一つから始めましょう
この記事でわかること


栄養素には、それぞれ体の材料になったり、エネルギーを作る過程を支えたり、神経や筋肉の働きに関わったりする役割があります。ただし、特定の栄養素だけを多く摂れば、パニック障害が改善するというものではありません。
大切なのは、一つの食品に頼るのではなく、主食、主菜、副菜をそろえながら、いろいろな食品から栄養を受け取ることです。毎日の食事を少し振り返るヒントとして、代表的な栄養素を確認していきましょう。
トリプトファンは、体内で作れない必須アミノ酸の一つです。たんぱく質を含む食品に多く含まれ、体のさまざまな働きに関わっています。
肉、魚、卵、牛乳やヨーグルト、大豆製品など、普段の食卓にある食品から摂ることができます。朝食に卵や納豆を加える、昼食に魚や肉の主菜を選ぶといった工夫で十分です。
サプリメントだけで補おうとするより、食事としてたんぱく質を摂る方が、他の栄養素も一緒に取りやすくなります。
マグネシウムは、骨や歯を作るだけでなく、筋肉や神経の働きにも関わるミネラルです。不足しないように意識することは、健康的な食事を考えるうえで大切です。
海藻類、豆類、納豆、豆腐、アーモンドなどのナッツ類、ごま、玄米などに含まれています。
ただし、マグネシウムを大量に摂れば不安がなくなるわけではありません。サプリメントの過剰摂取は下痢などの原因になることもあるため、まずは食事から少しずつ取り入れてみてください。
ビタミンB群は、糖質、脂質、たんぱく質をエネルギーに変える働きを助ける栄養素です。疲れやすい、食事が偏りやすいという方は、意識してみる価値があります。
豚肉、レバー、卵、魚、大豆製品、乳製品、緑黄色野菜などを組み合わせることで、幅広く摂ることができます。
栄養素を単独で考えるより、いろいろな食材を組み合わせることが、毎日の食事では大切です。
食事を整えようと思うと、「食べてはいけないもの」ばかりに目が向きがちです。しかし、制限を増やしすぎると食事が負担になり、かえって続かなくなります。
まずは、主食、主菜、副菜をそろえることを基本にしてみましょう。忙しい日には、おにぎりに具だくさんの味噌汁、卵や納豆を加えるだけでも、食事の形は整えやすくなります。
腸は食べ物を消化吸収するだけでなく、体の状態に影響するさまざまな働きを持っています。便通やお腹の張りが気になると、それだけで気分が落ち着かなくなることもあります。
近年の研究では、セロトニンの多くは脳ではなく腸で作られていること、腸内細菌が食物繊維を発酵させて作る短鎖脂肪酸が、腸のセロトニン産生に関わる仕組みが注目されています。ただし、腸で作られたセロトニンはそのまま脳に届くわけではなく、腸内環境を整えることが自律神経の乱れを直接解消すると言い切れるものではありません。
味噌、納豆、ヨーグルト、キムチ、ぬか漬けなどの発酵食品は、食事に取り入れやすい食品です。
発酵食品は、これだけを食べれば体調が変わるというものではありません。味噌やキムチ、ぬか漬けなどは塩分が多いこともあるため、量や組み合わせに注意しながら、普段の食事の一部として取り入れてみてください。
青魚はたんぱく質を含み、焼く、煮る、缶詰を利用するといった方法で取り入れやすい食材です。毎回料理を頑張らなくても、サバ缶やイワシ缶を副菜に加えるだけでもよいでしょう。
豆腐、納豆、厚揚げなどの大豆製品は、肉や魚が用意できない日の主菜として役立ちます。
ナッツ類は小腹が空いたときの選択肢になりますが、食べ過ぎるとカロリーが増えやすいため、手のひらに軽くのる程度を目安にします。砂糖や塩が多く加えられていないものを選ぶとよいでしょう。
パニック障害があるからといって、すべての好きな食品をやめる必要はありません。ただ、体質やその日の状態によっては、カフェイン、糖分、アルコールなどが動悸や不安感と重なり、つらさを強めることがあります。
急にすべてを断つと、かえって負担になる場合もあります。まずは「摂った後に体調がどう変わるか」を記録し、自分に合わないものを少しずつ減らしていく方法がおすすめです。


コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク、コーラ、チョコレートなどにはカフェインが含まれています。
カフェインを多く摂ると、心拍数が上がる、手が震える、眠りにくい、落ち着かないと感じる方がいます。こうした感覚がパニック発作の症状と似ているため、不安を強めることがあります。
動悸や不安が気になる方は、まずカフェインの量と摂る時間を見直すことから始めてみてください。
急にやめると頭痛やだるさが出る方もいるため、コーヒーを一杯減らす、午後はデカフェにするなど、段階的に調整すると続けやすいでしょう。
空腹の状態で甘い飲み物、お菓子、菓子パンなどを多く摂ると、血糖値が急に上がり、その後に下がることでだるさや空腹感を強く感じることがあります。
不安なときほど甘いものが欲しくなることもありますが、食べた後の体調を観察してみてください。
白いパンやお菓子を完全に禁止する必要はありません。空腹時にそれだけを食べるのではなく、卵、ヨーグルト、チーズ、豆乳など、たんぱく質を含む食品と組み合わせる方法があります。
お酒を飲むと、一時的に気持ちがゆるむように感じることがあります。しかし、アルコールが抜けてくる過程で眠りが浅くなったり、動悸や不安感が強くなったりする方もいます。
不安を抑える目的で飲酒を続けると、飲む量が増えたり、薬との飲み合わせが問題になったりすることがあります。
処方薬を飲んでいる方は、アルコールとの併用について必ず主治医や薬剤師へ確認してください。自己判断で薬を中断することも避けましょう。


食事は、内容だけでなく量や時間も大切です。忙しいからと朝食を抜く、空腹を我慢しすぎる、夜にまとめて食べるといった食べ方は、体調の波につながることがあります。
反対に、不安やストレスを紛らわすために食べ過ぎてしまい、食後の胃もたれや自己嫌悪でさらに気分が落ち込むこともあります。食べ方を責めるのではなく、体に負担の少ないリズムを作っていきましょう。
朝食を抜いたことだけでパニック発作が起きるとは言えません。ただ、空腹が長く続くと、だるさ、集中しにくさ、手の震え、動悸のような感覚が出ることがあります。
こうした体の変化を不安に感じる方もいるため、朝に少量でも食べる習慣を作ることは、体調を把握しやすくする一つの方法です。
朝からしっかり食べられない方は、バナナとヨーグルト、味噌汁とおにぎり、ゆで卵と小さなパンなど、続けやすい組み合わせから始めてみてください。
空腹の時間が長すぎると、次の食事で早食いや食べ過ぎにつながりやすくなります。食後に強い眠気、胃の重さ、だるさが出ると、体調への不安も強くなるかもしれません。
食べる量を極端に減らすのではなく、空腹を我慢しすぎない食事の間隔を意識することが大切です。
食事の量や内容を急に大きく変える必要はありません。まずは、夕食を食べ過ぎやすい方なら、昼食にたんぱく質を一品加えるなど、小さな調整から始めてみましょう。
A.必ず記録する必要はありません。ただ、「コーヒーを飲んだ日」「朝食を抜いた日」「甘いものを多く食べた日」などに、体調がどうだったかを簡単にメモしておくと、自分に合う食べ方を考える参考になることがあります。食事や生活リズムと、その日の体調との関わりを振り返ることは、大切な考え方の一つです。
パニック障害があると、「何を食べればよいのか」「これは食べてはいけないのか」と、食事まで不安の対象になってしまうことがあります。
しかし、食事は不安を増やすものではなく、毎日の体を支える味方です。完璧な食事を目指す必要はありません。まずは食事を抜かない、カフェインを少し減らす、たんぱく質を一品足すといった、続けられることから始めてください。
当院では、医療機関での診断や治療を大切にしながら、体の緊張や姿勢だけでなく、食事の内容や食べ方についても、その方の生活に合わせて一緒に整理しています。
不調が落ち着いた後も、再び体調の波に振り回されず、やりたいことを楽しめる毎日を目指していきましょう。食事のことも、体のことも、一人で抱え込まずにご相談ください。

